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  • 公開日: 2018/4/13
  • 更新日: 2020/6/2

「女の子の未来に、投資を。」途上国を生きる女の子のストーリー

「次はアレをして、ココに行って、終わったらソレを片付けて…」常に時間に追われる看護師の仕事。患者さんのことで精いっぱいで、自分は二の次…という人も、少なくないかもしれません。

慌しい毎日を過ごしていると、“他の世界”があることをつい忘れてしまいがち。

今回は、途上国の子どもたちを支援する国際NGOプラン・インターナショナルから、途上国と言われている国々で生きる、2人の女の子のストーリーを紹介します。

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過酷な日常のなかで、手に入れた未来

from ネパール

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南アジアの連邦共和制国家。東、西、南の三方をインドに、北方を中国チベット自治区に接する西北から東南方向に細長い内陸国。
参考:wikipedia

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◆ウルミラさんのストーリー
私の記憶、それは…痛み。

土地のない農家に生まれた。とても貧しかった。ある日、男の人が家にやってきて、「借金を返してもらうか、この娘を連れていくか、どちらかだ」と言った。この娘とは、私。当時、6歳だった。借金は帳消しとなり、私はカトマンズに連れていかれた。

私は、『カムラリ』になった。児童の住み込み使用人。つまり奴隷。私は裕福な銀行員の家に入った。朝早くから夜中まで休むことは許されなかった。庭掃除、朝ごはんの支度、洗濯、私より幼い子どもの世話。私の手は、老婆のようになった。台所で寝た。冷たい床。夢を見る暇はなかった。

学校には行ったことなどない。こんな暮らしが12年間、続いた。私の記憶は、たったのひとことで表すことができる。それは…痛み。プラン・インターナショナルによって救出してもらったとき、私は読み書きもできず、笑顔も忘れていた。

学校に通った。何も知らないので、年下の子に馬鹿にされた。でも、くじけなかった。教育は大事。たくさん勉強した。元『カムラリ』の女の子たちが自立するための支援がしたい。私は、プラン・インターナショナルが後押しする支援団体の代表になった。

おばあさんも、お母さんも、お姉さんも『カムラリ』だった。でも、私は、それを断ち切った。私は誓う。法律家になって、女の子が守られる社会をつくる。少しでも多くの、笑顔の花を増やすために。

from タンザニア

タンザニア連合共和国は、東アフリカに位置する共和制国家で、イギリス連邦加盟国である。アフリカ在来の言語が大きな役割を果たしている数少ない国家である。
参考:wikipedia

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◆ラティファさんのストーリー
ホームレスだった私たち母娘に降りてきた希望の光

私は、今、15歳。東アフリカのタンザニアに住んでいる。私には、もうすぐ1歳になる娘がいる。これまでの私の人生は、あまりに過酷だった。

私が育ったのは、タンザニアのモシという町。悲劇は、父の暴力が原因で母が家を出ていってしまってから始まった。ある日、私は父に呼ばれ「明日から学校に行かなくていい」と言われた。「おまえはサラムという男と結婚するんだ。結納金ももらった。村の長老も承認した」35歳のサラムは私を迎えに来た。婚礼用の服を着せられバスに揺られ、首都に到着。家に着くと、ドレスを脱がされた。彼から逃げたくても、私には他に行くあてがなかった。そうして私は子どもを身ごもった。出産は大変だった。私はまだ若すぎたのだ。娘は可愛かった。ゼイナブと名付けた。

ある日、サラムは突然いなくなった。家は施錠され、入れなかった。私たちのホームレス生活が始まった。いくつかのお店からご飯や豆、たまに果物をもらったけれど、いつも空腹だった。2カ月くらい経った頃、ハッピーという名の女性がやってきて、「なぜ、道端で暮らしているの?」と尋ねた。私がこれまでのことをすべて話すと、ハッピーは、スラムで支援活動をしているプラン・インターナショナルの存在を教えてくれた。そして、女性が自分の力で稼ぎ、貯蓄していくための方法を教えてくれる活動に参加した。

私はハッピーと一緒に、市場で衣類や食べ物を売り、お金を稼げるようになった。娘のゼイナブには、私がした苦労をさせたくない。学校に通い、好きな人と結婚できる人生を歩んでほしい。

彼女たちのストーリーは、プラン・インターナショナルの支援活動のほんの一部。
日本に生きていると、生命の危機に脅かされるような瞬間は、ほぼないと言ってもいい気がします。一方で、人身売買や暴力、大人の都合による早すぎる結婚・出産などが”日常”の世界も、今なお存在している……ちょっと、考え込んでしまいますよね…。




4人に1人が、身体的暴力を受けている?

途上国といわれる国々では、今どんな状況なのでしょうか。いまだに驚くべき数の女の子が犠牲になっています。


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途上国では、約3人に1人の女の子が18歳未満で結婚しています。早すぎる結婚は、女の子が教育を受ける機会を奪うだけでなく、幼いうちに妊娠や出産をすることで未発達な身体にもダメージが。途上国の15~19歳の女の子の主な死因は出産です。

日本でも、セクハラやマタハラなど、未だに女性が女性であるが故に被害に遭うことはあります。DV問題もありますよね。でも、大人の都合でムリヤリ結婚させられたり、小学校に通えなかったり…なんてことはあまり起きないですし、何よりそうならないように社会が作られています。

日本とは比較にならない過酷さの中で生きている女性がいる、生きていかざるを得ない社会が存在する、ということなんですね。

でも、虐げられている分、もっとも伸びしろがあるともいえます。例えば、すべての女性が中等教育を修了したら、将来生まれる5歳未満児の死亡率は約49%も減り、1年でおよそ300万人の命が救えるというデータもあるそうです。



1日100円の支援が、女の子の可能性をのばし、豊かな地域をつくる

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途上国の子どもたちを支援する国際NGOプラン・インターナショナルは、こうした状況にいる子どもたちを支援する活動を行なっています。

1日100円(毎月3,000円)の寄付に参加すると、女の子の可能性を応援し、地域全体を豊かに発展させていく活動に参加することができます。活動では、教育・保健などのさまざまな活動を地域の中で総合的にすすめ、後まわしにされがちな女の子の意見や潜在能力が生かされるようにしています。支援している地域の子ども(チャイルド)と手紙で交流し、会いに行くこともできます。

「チャイルドが夢を持ち続けていられるよう手紙や写真を通じて今後も応援していきたい」と話してくれたのはスポンサーになって10年の相原さん。交流しているチャイルドが住む南米コロンビアに初めて会いに行った時に、相原さんとの交流がチャイルドの心の大きな支えになっているとお母さんが話してくれたそうです。自分が書いた手紙が誰かの力になるなんて素敵ですね。

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途上国支援!なんていうと、すごくハードルの高いことに思えますが、実は今、この生活を続けながら簡単にできることがあるんですね……。支援の方法は、様々。ぜひ1度、プラン・インターナショナルの公式サイトをご覧ください。




出典
※1  The World’s Women 2015 Trends and Statistics (United Nations, 2015)
※2  Marrying Too Young (UNFPA, 2013)
※3  A Statistical Snapshot of Violence Against Adolescent Girls (UNICEF, 2014) (15~19歳の女の子のうち、15歳以降になんらかの身体的暴力を受けたことがあると回答した女の子の割合)

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