• 公開日: 2016/8/29
  • 更新日: 2018/12/13

大切なのは「辞める」のではなく、「改善策を考えること」

テーマ:「看護師なんかもう辞めてやる!」と、そこからの復帰

私の観察不足で患者さんが危険な状態に…

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患者さんの言葉を鵜呑みに

肺炎で入院した寝たきりの患者さん。
自分で喀痰できていると話していて、こちらで吸引しようとすると激しく抵抗する方でした。
SpO2も90%後半あり、その他のバイタルも安定していました。
その日はバタバタしており、聴診はせず、また、本人の自己喀痰できているという発言を鵜呑みにして吸引はしていませんでした。
そして、その日の夜、その患者さんは痰が気管に詰まり急変してしまい、呼吸器装着となりました。

患者さんから「学ばせてもらっている」

私の観察不足、ケア不足で患者さんが危険な状態になってしまったのではないかと感じ、患者さんと関わることが怖くなってしまいました。
これからも患者さんを危険な目に遇わせてしまう可能性があるなら、看護師辞めた方が良いんじゃないかなと思い、悩みました。
思い詰めて、仕事に行けなくなり、師長さんに相談したところ「今後同じようなことを起こさないために、どうしたら良いと思う?」と質問され、それに答えると「そうやって、改善策を考えていけるなら大丈夫。」と言ってもらえました。
「みんなそうやって患者さんから学ばせてもらっているんだよ」「今回のことも、必ずしもあなたのせいじゃないよ」と声をかけてもらい、また頑張ろうと思えて、復帰することができました。
今も肺炎の患者さんが来るとドキッとします。
あのときのことを思い出して、観察もケアも丁寧に行うように心掛けて関わるようになりました。

●執筆●どどどん さん

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