まなび
  • 公開日: 2016/1/30
  • 更新日: 2018/12/13

看護師国家試験アプリ一斉模試問題 1月30日実施分

第105回看護師国家試験に向けての一斉模試を、ナース専科の国家試験対策アプリ上でおこないました。2016年1月30日の模試問題の一覧を公開します。
次回の模試は2月6日におこないますので、看護学生の方はぜひご参加ください。
アプリ上で模試に参加すると卒業年別の平均点がご覧いただけます。
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1月30日看護師国家試験1月総仕上げ模試【4】

■死の三徴候に含まれるのはどれか。

1.呼名反応の消失
2.自発呼吸の消失
3.随意運動の消失
4.深部腱反射の消失

【正解】2
1.(×)呼名反応では死の判定はしない。
2.(○)死の三徴候の一つである。あと2つは、「瞳孔散大」「心停止」 。
3.(×)随意運動は意志により動かせる筋肉であり、自分で動かなくすることができる。死の判定に大きくかかわる心筋は不随意筋により動く。
4.(×)腱反射の消失は、末梢神経、脊髄後根、脊髄前角、神経・筋伝達部、筋肉の障害を示唆する。


■ジギタリスの副作用はどれか。

1.難聴
2.悪心
3.易感染
4.満月様顔貌

【正解】2
1.(×)抗生剤(ストレプトマイシン、カナマイシンなど)、抗がん薬(シスプラチン)、利尿剤(フロセミド)の副作用にある。
2.(○)ジギタリスは、悪心・嘔吐などの消化器症状や神経障害などの副作用を起こす。
3.(×)副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)や抗がん剤免疫抑制剤などの副作用の一つ。
4.(×)副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)の副作用の一つ。


■ドレッシング材で密閉してよい創の状態はどれか。

1.壊死組織の存在
2.鮮紅色の肉芽の形成
3.創周囲の発赤、熱感
4.大量の膿性分泌物の付着

【正解】2
1.(×)壊死組織があるまま密閉すると、感染の原因となる。
2.(○)壊死組織や異物などを除去し、感染の徴候がなく、肉芽形成が見られたときにドレッシング材を使用する。
3.(×)創周囲の発赤、熱感とは感染の徴候を示しており、ドレッシング剤は使用しない。
4.(×)膿性分泌物が認められるということは、感染していると思われるため、ドレッシング材は使用しない。


■感冒の原因で最も多いのはどれか。

1.真菌
2.細菌
3.ウイルス
4.クラミジア

【正解】3
1.(×)真菌は、日和見感染などの原因になることがあるが、感冒の原因として多くない。

2.(×)細菌感染では溶連菌感染が見られるが、多くはない。

3.(○)感冒の原因は80~90パーセントがウイルス感染である。

4.(×)クラミジア肺炎として幼児にみられるが、感冒の原因として多くはない。


■我が国の平成22年における看護職員の就業者数はどれか。

1.約50万人
2.約80万人
3.約100万人
4.約130万人

【正解】4
1.(×)
2.(×)約80万人は病院就業者の人数である。
3.(×)平成9年頃の看護職員の就業者数である。 
4.(○)平成22年の看護職員の就業者数は132万人であり、概ね130万人である。


■ネグレクトはどれか。

1.無理強い
2.養育放棄
3.性的虐待
4.家庭内暴力

【正解】2
1.(×)本人の意思を無視して強要すること。
2.(○)児童虐待の一つで、病気があっても放置され、栄養失調が目立ち、知能や言語の発達の遅れが目立つこともある。子どもの健康・安全への配慮を怠ること。
3.(×)親による近親相姦、親に代わる保護者からの性的暴力で、見つかりにくい虐待である。
4.(×)ドメスティックバイオレンスともいわれ、配偶者、親子、内縁者関係などの暴力行為である。


■患者の自己決定に最も関与するのはどれか。

1.父権主義
2.医師の裁量権
3.コンプライアンス
4.インフォームド・コンセント

【正解】4
1.(×)父権主義(パターナリズム)とは、医療においては患者の最善の利益のために医師または患者以外の人が患者に代わって意思決定を行うことをさす。
2.(×)医師の裁量権とは、医師が自分の考え方によって患者の治療方針などを選択する権利をいう。
3.(×)コンプライアンスとは、医療において医師の指示に従うことをさす。
4.(○)インフォームド・コンセントとは、患者が自分の病気や治療方針などについて十分な説明を受けた上で納得して同意することをさし、患者の自己決定に深く関与している。


■安全の欲求を充足するための行動はどれか。

1.名誉の獲得
2.危険の回避
3.社会への貢献
4.生きがいの追及

【正解】2
1.(×)名誉の獲得は、承認(自尊)の欲求を充足するための行動である。
2.(○)危険の回避は、安全の欲求を充足するための行動である。
3.(×)社会への貢献は、社会の一員であることを通して所属・愛情の欲求を充足したり、社会貢献を通して承認(自尊)の欲求を充足したりすることができると考える。
4.(×)生きがいの追及は、自己実現の欲求を充足するための行動である。


■胎盤が完成する妊娠周期はどれか。

1.12週
2.16週
3.20週
4.24週

【正解】2
1.(×)妊娠12週では、超音波ドップラー法により胎児心音が確認できる。
2.(○)
3.(×)妊娠20週では、胎動が自覚される。
4.(×)妊娠24週ではトラウベによる胎児心音の聴取が可能となる。


■医療法に規定されている病院とは何人以上の患者を入院させる施設か。

1.10人
2.20人
3.50人
4.100人

【正解】2
医療法第1条の5によると、「病院とは医師または歯科医師が、公衆又は特定多数人のため医業又は歯科医業を行う場所であって、20人以上の患者を入院させる施設を有する者をいう」とある。


■全身性浮腫で起こる変化はどれか。

1.食欲亢進
2.体重増加
3.色素沈着
4.眼球突出

【正解】2
浮腫とは、血管内の血漿成分が間質(細胞の間のスペース)に出てきてしまう状態をさし、全身性に浮腫が起こる原因としては心不全や低アルブミン血症がある。全身性浮腫になると水分貯留により体重が増加し、指圧痕を伴うようになる。さらに進行すると肺胞内や腹腔内に水分が貯留するようになる。


■アスベストが原因となる職業性疾患はどれか

1.皮膚炎
2.腰痛症
3.中皮腫
4.胃潰瘍

【正解】3
十分量のアスベスト吸入により、肺の間質性線維化および臓側胸膜の線維性肥厚を生じる。これをアスベスト肺と呼ぶ。この時期にアスベスト暴露を中断させなければ、進行性に経過し呼吸不全あるいは肺炎などを発症して死亡する。もし緩徐な進行であれば、肺癌、悪性中皮腫、他臓器癌を好発する。


■国民健康保険一般被保険者本人の自己負担割合はどれか。

1.1割
2.2割
3.3割
4.4割

【正解】3
国民健康保険における医療給付は、一般被保険者、退職被保険者、およびその被扶養者とも3割の自己負担となっている。未就学児は2割、70歳以上の者は3割(現役なみ所得者)と1割(それ以外)である。


■成人の乏尿の基準はどれか。

1.100ml/日以下
2.200ml/日以下
3.300ml/日以下
4.400ml/日以下

【正解】4
乏尿とは、老廃物の排泄が不十分で、高い窒素血症が生じ始める尿量のことで、成人では400ml/日以下の状態をさす。なお、100ml/日以下の尿を無尿といい、さらに重篤な状態である。


■医療保険はどれか。

1.介護保険
2.雇用保険
3.国民健康保険
4.厚生年金保険

【正解】3
1.(×)介護保険は、高齢者の介護サービスや介護支援を保障するための保険で、社会保険制度の一つである。
2.(×)雇用保険は社会保険の一つである。失業給付のほか、雇用安定・雇用改善・能力開発・雇用福祉を目的として、事業主と労働者が加入する保険である。
3.(○)国民健康保険は一般国民を対象として、必要な保険給付を行う医療保険である。運営主体(保険者)は市町村および特別区である。
4.(×)厚生年金保険とは、事業所の従業員に年金を給付する政府管掌の社会保険制度である。


■日本における平成23年の1歳から4歳までの子どもの死因で最も多いのはどれか。

1.肺炎
2.心疾患
3.悪性新生物
4.不慮の事故

【正解】4
1.(×)死因の第4位である。
2.(×)死因の第5位である。
3.(×)死因の第3位である。
4.(○)死因の第1位である。


■発作性の胸内苦悶を伴う胸痛で、最も疑うべきものはどれか。

1.心筋炎
2.狭心症
3.肋間神経痛
4.逆流性食道炎

【正解】2
1.(×)心筋炎は、心筋に炎症が起こって破壊される疾患で、心不全の症状がみられるが、発作性の胸内苦悶はみられない。 
2.(○)発作性の胸内苦悶がみられるが、安静によって5分程度で症状が軽快するのが特徴である。
3.(×)肋間神経痛は、肋間神経の走向である、脊髄から肋骨に沿って痛むのが特徴である。胸内苦悶は伴わない。
4.(×)逆流性食道炎とは、何らかの原因で食道へ逆流した胃酸が、食道粘膜に炎症を起こす疾患である。主な症状は胸焼けである。


■患者とのコミュニケーションで適切なのはどれか。

1.否定的感情の表出を受けとめる。
2.正確に伝えるために専門用語を多く使う。
3.会話の量と信頼関係の深まりとは比例する。
4.患者の表情よりも言語による表現を重視する。

【正解】1
1.(○)患者のありのままを受けとめることが大切である。
2.(×)正確に伝えるために、患者にとってわかりやすい言葉を用いる。
3.(×)会話の量と信頼関係の深まりは比例しない。
4.(×)患者の表情も重視する。


■口腔ケアで適切なのはどれか。

1.歯肉出血があっても実施する。
2.含嗽のできない患者には禁忌である。
3.総義歯の場合、義歯の洗浄のみでよい。
4.経口摂取をしていない患者には不要である。

【正解】1
1.(○)どのような口腔環境でも、対象者にあった方法で口腔ケアを行う。
2.(×)含嗽ができない場合は、含嗽水を吸引するなどで対応する。
3.(×)総義歯の場合は義歯の洗浄のほか、歯肉や舌のケアも行う。
4.(×)経口摂取をしていない患者は唾液の分泌量が少ないため、口腔内の環境が悪化しやすい。


■注射部位の皮膚をつまみ上げて実施するのはどれか。

1.皮内注射
2.皮下注射
3.筋肉内注射
4.静脈内注射

【正解】2
1.(×)皮膚に対してほぼ水平に刺入する(表皮と真皮の間に刺入する)。
2.(○)つまみあげた皮膚に対して平行に針を刺入する。
3.(×)筋肉の走行に対して90度の角度で刺入する。
4.(×)静脈の走向に沿って刺入する。


■外分泌器官はどれか。

1.副腎
2.胸腺
3.涙腺
4.甲状腺

【正解】3
1.(×)副腎は副腎皮質ホルモンや副腎髄質ホルモンを分泌する内分泌器官である。
2.(×)胸腺は、リンパ球をTリンパ球やBリンパ球に成熟させる器官である。
3.(○)涙腺は涙液(なみだ)を分泌する外分泌器官である。
4.(×)甲状腺は、甲状腺ホルモンを分泌する内分泌器官である。


■看護師に求められるアドボケーターの役割はどれか。

1.指示者
2.責任者
3.代弁者
4.調整者

【正解】3
アドボケーターとは、患者・高齢者・障害者などの権利を擁護するために、意見や権利を代弁する代理者のことである。


■社会的欲求はどれか。

1.帰属の欲求
2.安全の欲求
3.睡眠の欲求
4.食の欲求

【正解】1
1.(○)「帰属の欲求」とは、「仲間と一緒にいたい」と考える社会的な欲求である。
2.(×)「安全の欲求」とは、安心して生活できる場を求める欲求であり、社会的欲求ではない。
3.4.(×)生理的欲求である。 


■冷凍保存する血液製剤はどれか。

1.アルブミン
2.グロブリン
3.血小板
4.血漿

【正解】4
1.(×)常温保存する。
2.(×)冷蔵保存する。
3.(×)常温保存する。
4.(○)凝固因子などを含む。凍結保存する。


■日本の平成24年(2012年)における総人口に最も近いのはどれか。

1.1億人
2.1億3千万人
3.1億6千万人
4.1億9千万人 

【正解】2
2.(○)平成24年の総人口は1億2751万5000人である。


■ヘルシンキ宣言で提唱されたのはどれか。

1.リビングウィル
2.ヘルスプロモーション
3.ノーマライゼーション
4.インフォームド・コンセント

【正解】4
1.(×)リビングウィルとは、生前発効の遺言書。

2.(×)ヘルスプロモーションとは、人々が自らの健康とその決定要因をコントロールし、改善することができるようにするプロセス。

3.(×)ノーマライゼーションとは、弱者も健常者も区別することなくともに地域で生活していくことが本来の社会の姿とする概念。

4.(○)ヘルシンキ宣言は、世界医師会で採択された医学研究のための原則。インフォームド・コンセントが提唱された。


■サーカディアンリズムの周期はどれか。

1.約8時間
2.約12時間
3.約24時間
4.約48時間

【正解】3
3.(○)サーカディアンリズムとは24時間周期の概日リズムのことである。


■低血糖の症状または所見はどれか。

1.口渇
2.徐脈
3.多尿
4.発汗
5.発熱

【正解】4
1.(×)高血糖で脱水が進んだときの症状である。

2.(×)低血糖では交感神経が刺激されて頻脈になる。

3.(×)高血糖では浸透圧利尿が起こり、多尿となる。

4.(○)低血糖では交感神経が刺激されて冷汗が出る。

5.(×)低血糖でも高血糖でも発熱はみられない。


■日本の平成24年(2012年)における女性の平均寿命はどれか。

1.76.39年
2.79.64年
3.86.41年
4.89.64年

【正解】3
3.(○)女性の平均寿命は86.41歳、男性は79.94歳


■マズロー,A.Hの基本的欲求階層論で最も低次の欲求はどれか。

1.自己実現の欲求
2.所属と愛の欲求
3.生理的欲求
4.安全の欲求

【正解】3
3.(○)生理的欲求→安全の欲求→所属と愛の欲求→承認の欲求→自己実現の欲求


■マックバーネー点の圧痛を特徴とする疾患はどれか。

1.胃潰瘍
2.急性膵炎
3.尿管結石症
4.急性虫垂炎
5.子宮内膜症

【正解】4
1.(×)食後の上腹部の痛みが特徴的である。

2.(×)強い心窩部痛が特徴的である。

3.(×)背部叩打痛が特徴的である。

4.(○)臍と右上前腸骨棘を結んだ線の、右上腸骨棘から1/3の点をマックバーネー圧痛点という。

5.(×)月経時の下腹部通が特徴的である。


■努責やくしゃみをしたときに生じる尿失禁はどれか。

1.溢流性尿失禁
2.機能性尿失禁
3.切迫性尿失禁
4.反射性尿失禁
5.腹圧性尿失禁

【正解】5
1.(×)尿閉ののち、尿が膀胱からあふれるように失禁する。

2.(×)ADLや認知障害が原因で失禁する。

3.(×)尿意が強すぎて失禁する。

4.(×)尿が膀胱に溜まったら、そのまま失禁する。

5.(○)腹部に力が入ると失禁してしまう。


■閉経前と比べ閉経後に低下するホルモンはどれか。

1.卵胞ホルモン
2.黄体形成ホルモン
3.卵胞刺激ホルモン
4.副腎皮質刺激ホルモン

【正解】1
1.(○)卵胞ホルモンは卵巣から分泌され、子宮内膜を増殖させる。閉経後に分泌が低下する。
2.(×)閉経後の黄体ホルモン分泌の低下が刺激になって、黄体形成ホルモンの分泌は上昇する。
3.(×)閉経後の卵胞ホルモン分泌の低下が刺激になって、卵胞刺激ホルモンの分泌は上昇する。
4.(×)副腎皮質刺激ホルモンの分泌量は閉経前後で変化しない。


■一般検査時の採血に最も用いられる静脈はどれか。

1.上腕静脈
2.大腿静脈
3.大伏在静脈
4.肘正中皮静脈

【正解】4
1.(×)深部にあるため、駆血が困難である。
2.(×)深部にあるため駆血が困難である。
3.(×)深部にあるため駆血が困難である。
4.(○)浅い部分にあるため、駆血・採血が容易である。


■思春期に分泌が増加するホルモンはどれか。

1.グルカゴン
2.オキシトシン
3.カルシトニン
4.アンドロゲン

【正解】4
1.(×)グルカゴンは血糖値が低い時に、分泌量が増加する。
2.(×)オキシトシンは分娩時に分泌量が増加する。
3.(×)カルシトニンは、血中カルシウムが多い時に分泌量が増加する。
4.(○)アンドロゲンは男性の思春期に分泌量が増加し、男性化が促進される。


■保健師助産師看護師法で規定されている看護師の義務はどれか。

1.看護研究
2.記録の保存
3.秘密の保持
4.関係機関との連携

【正解】3
1.(×)看護研究が義務であるという規定はない。
2.(×)記録の保存は「医療法」に規定されている。
3.(○)秘密の保持は看護師の義務として規定されている。
4.(×)関係機関との連携が義務であるという規定はない。


■右片麻痺患者の寝衣交換で適切なのはどれか。

1.左から脱がせ右から着せる
2.左から脱がせ左から着せる
3.右から脱がせ左から着せる
4.右から脱がせ右から着せる

【正解】1
1.(○)健側から脱がせ、患側から着せる。
2.(×)
3.(×)
4.(×)


■点滴静脈内注射の血管外漏出で注意すべき初期症状はどれか。

1.疼痛
2.水泡
3.潰瘍
4.皮膚壊死

【正解】1
1.(○)増強する疼痛と腫脹が特徴である。
2.(×)水疱はみられない。腫脹がみられる。
3.(×)抗がん薬の血管外漏出の場合は、数時間後に潰瘍や皮膚壊死がみられることがある。
4.(×)抗がん薬の血管外漏出の場合は、数時間後に潰瘍や皮膚壊死がみられることがある。


■日本における平成23年(2011年)の老年人口の割合に最も近いのはどれか。

1.0.13
2.0.23
3.0.33
4.0.43

【正解】2
1.(×)
2.(○)
3.(×)
4.(×)老年人口とは、65歳以上の人口をさし、平成23年は2980万人で、総人口に占める割合は23.3 %であった。


■平成19年(2007年)の国民健康・栄養調査において糖尿病が強く疑われる者の数diabetes mellitusに最も近いのはどれか。

1.90万人
2.190万人
3.900万人
4.1,900万人

【正解】3
1.(×)
2.(×)
3.(○)
4.(×)平成19年(2007年)の国民健康・栄養調査によると、糖尿病が強く疑われる者の数は約890万人であった。


■禁煙のための問題解決型のコーピング行動はどれか。

1.禁煙外来を受診する。
2.禁煙について深刻に考えないようにする。
3.喫煙したくなったら一口吸う。
4.喫煙できないイライラを飲酒で解消する。

【正解】1
1.(○)禁煙そのものに向き合う、問題解決型コーピング行動である。
2.(×)禁煙に向き合わず、禁煙への考え方を変えて対応しようとする情動中心型コーピング行動である。
3.(×)自分の欲求に素直に従ったにすぎず、禁煙にはまったく向き合えていない。
4.(×)禁煙に伴う不快な感情を発散する情動中心型コーピングである。


■幼児期後期における呼吸の型はどれか。

1.肩呼吸
2.胸式呼吸
3.腹式呼吸
4.胸腹式呼吸

【正解】4
1.(×)肩呼吸は努力呼吸のひとつである。
2.(×)成人期は胸式呼吸が中心になる。
3.(×)乳児期から幼児期前期にかけては腹式呼吸が中心である。
4.(○)幼児期後期になると、腹式呼吸と胸式呼吸の割合が半々くらいになる。


■冬期の入浴の援助で適切なのはどれか。

1.食後30分以内の入浴を促す。
2.脱衣室の室温は22~26℃に調節する。
3.浴槽の湯を43~44℃に調節する。
4.浴槽の湯に30分以上入る。

【正解】2
1.(×)食後30分後の入浴を促す。
2.(○)居室と脱衣所の寒暖差が大きいと、血圧が上昇し、心臓への負担が大きくなる。
3.(×)浴槽の湯の温度は40℃程度とする。
4.(×)入浴全体を30分以内で済ませる。30分以上湯船に入ると、静水圧の影響で心臓に負担がかかる。


■下垂体から分泌されるホルモンはどれか。

1.グルカゴン
2.プロラクチン
3.パラソルモン
4.テストステロン

【正解】2
1.(×)グルカゴンは、膵臓のランゲルハンス島のA細胞から分泌される。
2.(○)プロラクチンは下垂体前葉から分泌され、乳腺での乳汁産生を促進する。
3.(×)パラソルモンは、上皮小体から分泌され、骨吸収を促進し、血中カルシウム濃度を上昇させる。
4.(×)テストステロンは精巣から分泌され、男性化に関与する。


■雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律の目的はどれか。

1.子の看護休暇の取得促進
2.女性労働者の最低賃金の設定
3.雇用分野における男女差別の解消
4.就業制限業務の規定による女性労働者の保護

【正解】3
1.(×)育児・介護休業法に基づき制定されている。
2.(×)最低賃金法に基づき制定されている。
3.(○)雇用分野における男女差別の解消が目的である。
4.(×)労働基準法によって制定されている。


■S状結腸に造設されたストーマから通常排泄される便はどれか。

1.水様便
2.泥状便
3.固形便
4.硬便

【正解】3
1.(×)
2.(×)
3.(○)S状結腸は、出来上がった便を貯留させるところなので、便の性状は固形便である。
4.(×)


■最も緊急性の高い不整脈はどれか。

1.心房細動
2.心室細動
3.I度房室ブロック
4.完全右脚ブロック

【正解】2
1.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。
2.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。
3.(○)6か月の乳児が自分で頸部をぶつけるのは考えにくく、虐待が疑われる。
4.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。


■急性の頭痛を起こす可能性が最も高いのはどれか。

1.複視
2.外斜視
3.緑内障
4.眼瞼下垂

【正解】3
1.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。
2.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。
3.(○)6か月の乳児が自分で頸部をぶつけるのは考えにくく、虐待が疑われる。
4.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。


■呼吸困難とはどれか。

1.脈拍数の増加
2.息苦しさの自覚
3.動脈血酸素分圧<PaO2>の低下
4.経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>の低下

【正解】2
1.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。
2.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。
3.(○)6か月の乳児が自分で頸部をぶつけるのは考えにくく、虐待が疑われる。
4.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。


■生活習慣病の一次予防はどれか。

1.早期治療
2.検診の受診
3.適切な食生活
4.社会復帰を目指したリハビリテーション

【正解】3
1.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。
2.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。
3.(○)6か月の乳児が自分で頸部をぶつけるのは考えにくく、虐待が疑われる。
4.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。


■医薬品に関する禁忌を示すことが定められているのはどれか。

1.処方箋
2.診断書
3.看護記録
4.添付文書

【正解】4
1.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。
2.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。
3.(○)6か月の乳児が自分で頸部をぶつけるのは考えにくく、虐待が疑われる。
4.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。


■日本の平成24年(2012年)における合計特殊出生率はどれか。

1.0.91
2.1.41
3.1.91
4.2.41

【正解】2
1.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。
2.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。
3.(○)6か月の乳児が自分で頸部をぶつけるのは考えにくく、虐待が疑われる。
4.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。


■食中毒の原因となるのはどれか。

1.セラチア
2.カンジダ
3.サルモネラ
4.クラミジア

【正解】3
1.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。
2.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。
3.(○)6か月の乳児が自分で頸部をぶつけるのは考えにくく、虐待が疑われる。
4.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。


■嚥下困難のある患者への嚥下訓練において連携する職種で最も適切なのはどれか。

1.歯科技工士
2.言語聴覚士
3.義肢装具士
4.臨床工学技士

【正解】2
1.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。
2.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。
3.(○)6か月の乳児が自分で頸部をぶつけるのは考えにくく、虐待が疑われる。
4.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。


■体温を調節しているのはどれか。

1.橋
2.小脳
3.中脳
4.視床下部

【正解】4
1.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。
2.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。
3.(○)6か月の乳児が自分で頸部をぶつけるのは考えにくく、虐待が疑われる。
4.(×)乳児を心配する発言であり、虐待は疑われない。


■患者のニーズについて誤っているのはどれか。

1.共通性がある。
2.多様性がある。
3.生活環境が深くかかわっている。
4.一度顕在化すると容易に変化しない。

【正解】4
1(○)患者のニーズには、マズローの欲求階層に代表されるように、生理的ニーズ、安全のニーズ、愛情のニーズ、自尊のニーズ、自己実現のニーズなどそれぞれの人間に共通したニーズがある。 2(○)患者のニーズには、それぞれのパーソナリティを反映した個別的なものがある。患者の社会的背景・経済的背景などによって患者のニーズは多様な側面をもつ。 3(○)家族構成や家庭環境、受けた教育、生育歴などが患者のニーズに深くかかわっている。また、職業や収入、年齢や性別なども患者のニーズに影響している。 4(×)家族との関係、仕事、患者の置かれている立場、病気の症状や時間などによって容易に変化する。


■糖尿病の三大合併症に含まれないのはどれか。

1.神経障害
2.網膜症
3.クモ膜下出血
4.腎症

【正解】3
1(○)糖尿病神経障害は糖尿病の合併症の中では早期に発症し頻度が高いといわれている。神経障害としては、起立性低血圧・糖尿病性胃腸症などの自律神経障害や四肢末端の知覚障害などがある。 2(○)眼症状の中でも網膜症が見られやすい。失明の原因になる。糖尿病性網膜症は失明の原因として緑内障についで第2位である。 3(×)クモ膜下出血は動脈瘤の破裂でみられる。 4(○)糖尿病性腎症で慢性腎臓病から透析治療に移行することが多い。


■動脈血中のpHの正常値に含まれるのはどれか。

1.6.6
2.7
3.7.4
4.7.8

【正解】3
1(×)アシドーシス(pH7.35以下)である。アシドーシスには代謝性と呼吸性がある。 2(×)中性ではあるが動脈血中ではアシドーシスとなる。 3(○)正常な動脈血のpHは7.4(±0.05)であるので若干弱アルカリ性である。これは血液中にアルカリ性の重炭酸イオンが含まれるためである。 4(×)アルカローシス(pH7.45以上)であり利尿剤の乱用や低カリウムなどで代謝性アルカローシスがみられる。


■細胞外液で最も多い電解質はどれか。

1.ナトリウム
2.クロール
3.カリウム
4.重炭酸

【正解】1
1(○)ナトリウムがおよそ140mEq/Lと最も多い。 2(×)クロールはおよそ100mEq/Lと二番目に多い。 3(×)カリウムはおよそ4mEq/Lと少ない。ただし臨床では高カリウム血症で心停止となるので看護師のアセスメント項目で重要である。 4(×)重炭酸はおよそ25mEq/Lくらいであり、減少で代謝性アシドーシスとなるので常に血液pHと一緒に考慮しておく。


■要介護者が入所し、必要な医療や日常生活の援助(リハビリテーションなど)を受ける施設はどれか。

1.介護老人保健施設
2.介護老人福祉施設
3.介護療養型医療施設
4.グループホーム
5.ケアハウス

【正解】1
1(○)主にリハビリテーションを中心に行い社会復帰をする。常勤医がいるので医療も行える。 2(×)65歳以上で生涯入所が可能である。 3(×)長期的医学的管理が必要で介護と医療が両方可能である。 4(×)主に認知症患者が少人数で入所し共同生活を行う。 5(×)一人暮らしが不安な患者が入所する。


■各関節の基本肢位を表すのはどれか。

1.0度
2.45度
3.60度
4.90度

【正解】1
基本肢位とは解剖学的肢位であり、ゼロポジションともいう。直立の「気をつけ」の姿勢である。


■体温の調節機構で正しいのはどれか。

1.体温の調節中枢は脳幹にある。
2.体温が上昇すると、骨格筋は収縮する。
3.体温が上昇すると、汗腺は活性化される。
4.体温が低下すると、皮膚の血流は増加する。

【正解】3
1.(×)体温の調節中枢は間脳の視床下部にある。
2.(×)体温が上昇すると、骨格筋は弛緩する。
3.(○)体温が上昇すると、汗腺が活性化され、発汗が促進される。
4.(×)体温が低下すると、皮膚の血流量は減少して冷たくなる。


■左心室の収縮力を抑制するのはどれか。

1.アンジオテンシンⅡ受容体拮抗体
2.β遮断薬
3.硝酸薬
4.利尿薬

【正解】2
1.(×)血管収縮作用のあるアンギオテンシンⅡを拮抗し、血管を拡張させて血圧を低下させる。
2.(○)心臓を刺激する交感神経の働きを抑制し、血圧を低下させる。
3.(×)ニトログリセリン。冠動脈の拡張作用をもつ。末梢血管も拡張させるため、血圧は低下する。
4.(×)尿量増加によって血液量を減らし、血圧を低下させる。


■食道について正しいのはどれか。

1.厚く強い外膜で覆われる
2.粘膜は重層扁平上皮である
3.胸部では心臓の腹側を通る
4.成人では全長約50㎝である

【正解】2
1.(×)外膜はゆるい結合組織であり、食道を薄く覆っている。
2.(○)粘膜は重層扁平上皮である。
3.(×)胸部では心臓の後方を通る。
4.(×)成人では全長約25cmである。


■スパイロメトリーで測定できるのはどれか。

1.肺活量
2.残気量
3.全肺気量
4.動脈血酸素飽和度〈PaO2〉

【正解】1
1.(○)スパイロメトリーは呼吸器を出入りする空気の量を測定できる。したがって肺活量は測定できる。
2.(×)残気量は、空気を吐ききってもなお呼吸器に残っている空気の量であり、スパイロメトリーでは測定できない。
3.(×)全肺気量は、肺活量と残気量をあわせたものである。残気量はスパイロメトリーでは測定できない。
4.(×)動脈血酸素飽和度はパルスオキシメータで測定する。


■甲状腺機能亢進症の症状はどれか。

1.眉弓部の膨隆
2.眼瞼下垂
3.テタニー
4.動悸
5.便秘

【正解】4
1.(×)眉弓部の膨隆は、末端肥大症(成長ホルモンの過剰分泌による)の症状である。
2.(×)眼瞼下垂は、重症筋無力症などの症状である。
3.(×)テタニーとは、副甲状腺の機能が低下し、血中のカルシウム濃度が減少して、筋肉のけいれんがおこることをいう。
4.(○)甲状腺ホルモンが過剰に分泌されると、交感神経が刺激されて頻脈や動悸が起こる。
5.(×)便秘は甲状腺機能低下症(粘液水腫など)の症状である。


■疾患とその誘因となる生活習慣の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。

1.肺気腫ー喫煙
2.大腸癌ー高繊維食
3.慢性膵炎ー過度の飲酒
4.胆石症ー食塩の過剰摂取
5.変形性関節症ー乳製品の過剰摂取

【正解】1,3
1.(○)肺気腫患者の8割以上が喫煙者である。
2.(×)大腸癌の原因として、食物繊維不足による便秘が指摘されている。
3.(○)慢性膵炎の原因として、最も多いのは飲酒である。
4.(×)胆石症は、動物性脂肪やコレステロールの多い食事が原因であるとされる。
5.(×)変形性膝関節症の主な原因として、加齢、肥満、外傷などが挙げられる。乳製品の過剰摂取との関係は指摘されていない。


■低値によって脂質異常症と診断される検査項目はどれか。

1.トリグリセリド
2.総コレステロール
3.低比重リポ蛋白コレステロール(LDL-C)
4.高比重リポ蛋白コレステロール(HDL-C)

【正解】4
1.(×)150mg/dl以上で異常である。

2.(×)総コレステロールの値は診断に含まれない。

3.(×)140mg/dl以上で異常である。

4.(○)40mg/dl以下で異常である。


■肝硬変でみられる検査所見はどれか2つ選べ。

1.血小板増多
2.尿酸値上昇
3.血清アルブミン値低下
4.血中アンモニア値上昇
5.プロトロンビン時間短縮

【正解】3,4
1.(×)血小板数は減少する。
2.(×)プリン体から尿酸への代謝が低下し、尿酸値が低下する。
3.(○)血清アルブミンの産生が低下する。
4.(○)アンモニアを尿酸に代謝することができず、血中アンモニア値が上昇する。5)プロトロンビン時間が延長し、出血傾向がみられる。


■虚血性心疾患の危険因子はどれか。2つ選べ。

1.喫煙
2.ストレス
3.少量の飲酒
4.低アルブミン血症
5.血中HDLコレステロール高値

【正解】1,2
1.(○)喫煙は動脈硬化を促進させ、虚血性心疾患の危険因子となる。
2.(○)慢性的なストレスで交感神経が興奮すると、血液凝固が亢進し、動脈硬化が促進されて虚血性心疾患の危険因子となる。
3.(×)少量のアルコールはHDLを増加させ動脈硬化の予防となる。
4.(×)低アルブミン血症は動脈硬化の危険因子ではない。
5.(×)HDLコレステロールは、血管に付着するコレステロールをはがし、肝臓に戻す働きをする。HDLコレステロールが高値の場合、動脈硬化のリスクが低下する。


■看護師の行動で適切なのはどれか。

1.看護計画を立案するために診療録を自宅へ持ち帰った。
2.看護記録に誤りを見つけたので修正液を使って修正した。
3.患者の友人から病状を聞かれたので答えられないと説明した。
4.患者の氏名が記載された看護サマリ一を院外の研修で配布した。

【正解】3
1.(×)診療記録は個人情報であり保存するものである。よって紛失や損傷等のリスクが高い院外へ、持ち出してはいけない。 

2.(×)看護記録は医療訴訟等で法的資料にもなるため、改ざんと疑われることのないように、記述まちがいを修正液で消したり、間違った箇所を記録から除いてはならない。 

3.(○)保健師助産師看護師法42条の2により、守秘義務が制定されており、業務状知りえた人の秘密を漏らしてはいけない。 

4.(×)看護サマリーは、患者の情報であり、守秘義務からも個人情報保護法から患者情報を本人の許可なく研修で使用することはできない。


■腹部の触診で適切なのはどれか。

1.聴診の前に実施する。
2.仰臥位で膝を伸展させる。
3.深いところから徐々に浅く触れる。
4.疼痛のある部位は最後に触れる。

【正解】4
1.(×)腸管運動の状態を把握するための影響を受けることを避けるため、視診→聴診→打診→触診へと進める。
2.(×)腹直筋の緊張緩和のため仰臥位で膝を屈曲させる。
3.(×)浅いところから徐々に腹部に沈めていく。無痛域から触診を始める。
4.(○)


■体位変換が有効でないのはどれか。

1.無尿の改善
2.局所血流の改善
3.精神的苦痛の緩和
4.気道分泌物の喀出促進

【正解】1
1.(○)体位変換によっても無尿は改善しない。
2.(×)体位変換による圧迫の解除によって局所の血流は改善する。
3.(×)体位変換で気分転換がはかれれば、精神的苦痛の緩和につながる。
4.(×)体位変換で身体を動かすことは、気道分泌物の喀出の促進に効果的である。


■気管内チューブのカフに注入するのはどれか。

1.空気
2.生理食塩液
3.滅菌精製水
4.5%ブドウ糖液

【正解】1
1.(○)カフ内には万一カフが破裂しても影響のない空気が注入される。 


■薬とその副作用の組み合わせで正しいのはどれか。

1.抗ヒスタミン薬-難聴
2.スルホニル尿素薬-咳嗽
3.中枢性麻薬性鎮咳薬-便秘
4.アミノグリコシド系薬-骨粗鬆症

【正解】3
1.(×)抗ヒスタミン薬は、眠気の副作用がある。

2.(×)スルフォニル尿素薬は低血糖や造血障害の副作用がある。

3.(○)中枢性麻薬性鎮痛薬は便秘のほか、呼吸抑制などの副作用がある。

4.(×)アミノグリコシド系薬は聴力障害の副作用がある。


■Aさん(85歳、男性)は、80歳の妻と2人で暮らしている。Aさんは、脳梗塞を発症し要介護4の認定を受けて介護療養型医療施設に入院していたが、在宅療養の強い希望があり、退院することになった。訪問看護、訪問介護および通所介護を利用することになっている。初回訪問時に、訪問看護師はAさんの手関節、下腹部および大腿内側に赤い丘疹と小水疱を、指間には線状疹を認めた。疾患として考えられるのはどれか。

1.疥癬
2.白癬
3.伝染性紅斑
4.単純ヘルペス

【正解】1
1.(○)疥癬はヒゼンダニが皮膚角質に寄生する感染症で、激しいかゆみを伴う丘疹や小水疱、線状疹が特徴的である。
2.(×)白癬は白癬菌という真菌による感染症で、足指や足裏の角質に感染し、水疱や表皮剥離などが生じる。
3.(×)伝染性紅斑は主に小児に発症する急性ウイルス性疾患で、ほほの紅斑が特徴的で、「リンゴ病」とも言われる。
4.(×)単純ヘルペスは日和見感染症のひとつで、宿主の抵抗力が下がった時などに、局所に発赤や水疱が出現する。痛みを伴うのが特徴的である。


■Aさん(85歳、男性)は、80歳の妻と2人で暮らしている。Aさんは、脳梗塞を発症し要介護4の認定を受けて介護療養型医療施設に入院していたが、在宅療養の強い希望があり、退院することになった。訪問看護、訪問介護および通所介護を利用することになっている。訪問看護師が妻に対して行う皮疹に関する生活指導で適切でないのはどれか。

1.毎日室内を清掃する。
2.治るまで来客を避ける。
3.Aさんの衣類の洗濯は妻の洗濯物と分けて行う。
4.ベッドの周囲を次亜塩素酸ナトリウム液で消毒する。

【正解】4
1.(×)毎日室内を清掃する。
2.(×)感染力が強いため、可能であれば隔離する。治るまで来客を制限する。
3.(×)洗濯ものは、他の人のものと区別し、熱湯消毒をしてから洗濯する。
4.(○)ベッド周囲に殺虫剤をまくことがある。次亜鉛素酸ナトリウムは効果がない。


■Aさん(85歳、男性)は、80歳の妻と2人で暮らしている。Aさんは、脳梗塞を発症し要介護4の認定を受けて介護療養型医療施設に入院していたが、在宅療養の強い希望があり、退院することになった。訪問看護、訪問介護および通所介護を利用することになっている。Aさんを訪問するときに訪問看護師がこの感染の媒介者とならないための対応で適切なのはどれか。

1.訪問終了時に含嗽をする。
2.療養者に接するときはマスクをつける。
3.療養者に接するときはガウンを着用する。
4.療養者に接するときはゴーグルを装着する。

【正解】3
1.(×)接触感染をするので、訪問終了時の含そうは必要ない。
2.(×)マスクは空気感染や飛沫感染のときに用いる。接触感染では用いない。
3.(○)接触感染をするのでガウンや手袋を装着する。
4.(×)飛沫感染ではないのでゴーグルは必要ない。


■訪問看護師がAさんを訪問すると、1週前に処方された内服薬がほとんど服薬されず残っていた。Aさんの認知機能に問題はない。この時点で行う訪問看護師の対応で適切なのはどれか。

1.服薬に対する考えを聞く。
2.服薬の必要性を説明する。
3.このまま自己管理をしてもらう。
4.毎回、訪問看護師が与薬することを提案する。

【正解】1
1.(○)服薬しない理由を確認する。
2.(×)必要性を説明する前に、Aさんが服薬しない理由を明らかにする。
3.(×)このまま内服しない可能性が高い。
4.(×)Aさんが忘れてしまって服薬できない可能性は低い。まずは服薬しない理由を確認する。


■在宅療養者の生活において転倒するリスクが最も高いのはどれか。

1.深い浴槽
2.段差のない敷居
3.左右に開閉するドア
4.ベッドに設置した移乗用手すり

【正解】1
1.(○)浴槽に出入りする際に足が上がらず引っかかって転倒するおそれがある。
2.(×)段差がなければ転倒しにくい。
3.(×)ドアの機能より、足元の段差やひっかかりの有無が重要である。
4.(×)移動用手すりは転倒を防止する。


■23歳の男性。突然の胸痛と呼吸困難のため受診し、自然気胸と診断された。1週間安静にして様子をみていたが改善しないため入院した。胸腔ドレーンが挿入され、水封式装置につないでドレナージが開始された。 胸腔ドレナージ施行中の看護で適切なのはどれか。

1.水封室の連続的気泡を観察する。
2.吸引圧調節ボトル内の水は無菌的に取り扱う。
3.排液ボトルは1日3回交換する。
4.移動時は排液ボトルを挿入部より高く保つ。

【正解】1
1.(○)水封室の連続的気泡は胸腔ドレナージのエアリークを示すため、早期発見が必要である。
2.(×)吸引圧調節ボトル内の水は、胸腔との直接的な連絡はないため、無菌である必要はない。
3.(×)排液ボトルは満タンになる少し前に新しいものと交換する。
4.(×)胸腔と排液ボトルに落差をつけることで吸引圧が保たれている。ボトルを高く上げると吸引圧が低下し、排液が逆流することがあるため危険である。


■23歳の男性。突然の胸痛と呼吸困難のため受診し、自然気胸と診断された。1週間安静にして様子をみていたが改善しないため入院した。胸腔ドレーンが挿入され、水封式装置につないでドレナージが開始された。 退院後、自然気胸の再発を繰り返したため、胸腔鏡下で手術を行うこととなった。手術前の説明で適切なのはどれか。

1.「手術による創は小さくてすみます」
2.「今回は胸腔ドレーンは入れません」
3.「翌朝までは人工呼吸器を装着して管理します」
4.「手術後も再発する可能性が高いので注意が必要です」

【正解】1
1.(○)胸部に3カ所小切開を加えて手術を行う。
2.(×)手術によって外界から胸腔内に空気が入り、肺が虚脱するのは避けられないため、術後は胸腔ドレーンを挿入する。
3.(×)術後は自発呼吸と胸腔ドレーンによって呼吸状態の改善がはかれるため、人工呼吸器は必要ない。
4.(×)肺に孔のあいた部分を切除し縫縮するため、再発の危険性はうすい。


■53歳の男性。営業職の会社員。喉頭癌の診断を受けた。医師から、声帯への浸潤と両側の頸部リンパ節転移とがあり、治療法として喉頭全摘術、放射線照射および化学療法があることが説明された。翌週、妻と再度受診し治療方針を決めることとなった。

患者は妻に伴われ受診し、病状から手術療法が勧められた。「手術で声が出なくなるなんて、どうしたらよいのだろう。仕事はできなくなるし」と不安そうである。妻は「夫は最近ふさぎ込み、よく眠れないようです。がんのことも、今の夫の状態も心配です」と話した。夫婦への対応で最も適切なのはどれか

1.「この際思い切りも大切ですよ」
2.「奥さんはもっとご主人を励ましてください」
3.「手術のことはしばらく考えないようにしましょう」
4.「補助具で発声できますから前向きに捉えてみましょう」

【正解】4
1.(×)患者の悲しみや不安を受け止めていないので適切ではない。 
2.(×)励ましでは不安は緩和されないと思われる。
3.(×)現実からの逃避を促す働きかけである。不安をむやみに長引かせるだけなので適切ではない。
4.(○)術後は声が出なくなるという不安に対し、人工喉頭という補助具により対処できるという方法を伝え、希望をもたせているため適切である。


■53歳の男性。営業職の会社員。喉頭癌の診断を受けた。医師から、声帯への浸潤と両側の頸部リンパ節転移とがあり、治療法として喉頭全摘術、放射線照射および化学療法があることが説明された。翌週、妻と再度受診し治療方針を決めることとなった。

その後患者は手術に同意し、喉頭全摘術と頸部リンパ節郭清術とが行われた。手術後の集中治療室での体位と頸部の固定法で適切なのはどれか。

1.仰臥位で頸部をまっすぐにする
2.仰臥位で頸部を前屈位にする
3.側臥位で頸部を後屈位にする
4.腹臥位で頸部を横向きに回旋する

【正解】1
喉頭全摘出術後は頸部の創の安静をはかるため、頭頸部を固定し、頸部の運動を制限する必要がある。


■53歳の男性。営業職の会社員。喉頭癌の診断を受けた。医師から、声帯への浸潤と両側の頸部リンパ節転移とがあり、治療法として喉頭全摘術、放射線照射および化学療法があることが説明された。翌週、妻と再度受診し治療方針を決めることとなった。

術後10日。瘻孔がないことが確認され食事が開始された。本人と妻は「気管孔が開いたままで食事することの注意点を、退院までにしっかり聞いておきたい」と話した。助言で適切なのはどれか。2つ選べ。

1.「汁物はストローで吸うと良いでしょう」
2.「飲み込むときに鼻をつまむと鼻への逆流が防げます」
3.「麺類は軟らかいので今までと同じように食べられます」
4.「匂いがわかりにくくなるので味が異なって感じるかもしれません」
5.「飲み込みに時間がかかるので、1日6回の分割食にする必要があります」

【正解】2,4
1.(×)喉頭摘出術後は、鼻や口の呼吸の出入りがなくなる。吸うことができないため、ストローは使えない。
2.(○)一口が多いと鼻腔へ逆流しやすくなる。飲み込む時に鼻をつまむと逆流を防止することができる。
3.(×)麺類をすすることができなくなる。
4.(○)鼻腔内の空気の出入りがなくなり、においを嗅ぐことができなくなるため、味覚が低下するおそれがある。 
5.(×)胃の貯留機能は問題ないため分割食にする必要はない。


■高齢者の疾患の特徴として正しいのはどれか。

1.ADLへの影響は少ない。
2.症状の出現は定型的である。
3.環境からの影響を受けにくい。
4.複数の臓器に障害が生じやすい。

【正解】4
1.(×)疾患がADLに及ぼす影響が大きい。
2.(×)症状の出現の仕方は非定型的である。
3.(×)気温や湿度など環境の影響を受けやすい。
4.(○)臓器の機能が全般的に低下しているため、複数の臓器に障害が生じやすい。 


■Aさん(78歳、女性)は、脳梗塞を発症し入院治療した後、回復期リハビリテーション病棟に転棟した。担当の理学療法士は、Aさんは早く自宅に帰りたいと熱心に歩行練習をしていると話していた。転棟後、1週を経過したころから、Aさんは疲労感を訴えて病室で臥床していることが多くなった。理学療法後の血圧と脈拍とに変動は見られない。肝機能と腎機能とに異常はない。Aさん、看護師および担当の理学療法士で検討する内容として最も適切なのはどれか。

1.運動強度の軽減
2.家事動作練習の追加
3.翌日の理学療法の中止
4.病棟での歩行回数の増加

【正解】1
1.(○)理学療法を頑張りすぎて疲労が蓄積してしまったと考えられる。運動強度を軽減する必要がある。
2.(×)疲労が蓄積しているため、これ以上の訓練は追加しない。
3.(×)負担のない程度で理学療法を継続することが大切である。
4.(×)病棟での歩行回数を減らす必要がある。


■高齢者に多くみられる疾患とその症状および所見の組合せで正しいのはどれか。

1.頚椎症 – 頸部腫脹
2.白内障 – 視野欠損
3.萎縮性膣炎 – 子宮脱出
4.胃食道逆流症 – 胸やけ

【正解】4
1.(×)頚椎症では上肢のしびれや運動障害が生じる。
2.(×)白内障では、霧視(視界がかすんで見える)や羞明(まぶしく感じる)が特徴的である。
3.(×)子宮脱出の原因は、骨盤底筋の弛緩である。
4.(○)胃食道逆流症によって胸やけが生じる。 


■介護保険におけるサービスの説明で正しいのはどれか。

1.通所介護では機能訓練を行うことができない。
2.通所介護を行う事業所には医師の配置が必須である。
3.通所リハビリテーションでは個別の理学療法が提供される。
4.通所リハビリテーションの利用に介護保険は適用されない。

【正解】3
1.(×)通所介護では機能訓練を行うことができる。
2.(×)通所介護では医師の配置は必須ではない。
3.(○)通所リハビリテーションでは、利用者個々に応じた理学療法が提供される。
4.(×)介護保険は通所リハビリテーションの利用に適用される。


■介護老人保健施設に入所してきた高齢者のADLの評価で正しいのはどれか。2つ選べ。

1.生活の様々な場面を評価する。
2.入所前のADLは参考にしない。
3.評価方法を多職種間で統一する。
4.医師の診察時の評価を基準にする。
5.長時間かかっても、できていれば自立と評価する。

【正解】1,3
1.(○)生活の様々な場面を評価する。
2.(×)入所前のADLも参考にする。
3.(○)評価方法を他職種問で統一する。
4.(×)生活の様々な場面を評価するのがよい。
5.(×)時間がかかりすぎる場合は自立とは評価しない。


■Aくん(12歳、男子)は、5歳で気管支喘息と診断され、抗アレルギー薬の服用と副腎皮質ステロイドの吸入をしている。アレルゲンはハウスダストである。Aくんは小学校3年生までは、年に数回の中発作を起こし入院治療をしていた。その後は、月に1回の外来受診で症状はコントロールされ、入院することはなかった。小学校6年生の冬に学校で中発作を起こし、学校に迎えに来た母親とともに救急外来を受診した。救急外来受診時のAくんの状態で考えられるのはどれか。

1.呼気の延長はない。
2.坐位になることを好む。
3.日常会話は普通にできる。
4.安静時の呼吸困難感はない。
5.経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)は90%である。

【正解】2
1.(×)喘息発作によって気管支が狭窄するので、呼気が延長する。
2.(○)中発作では呼吸困難を軽減させるため、児は自然に座位になる。
3.(×)中発作では日常会話は困難である。
4.(×)安静時も呼吸困難感がある。
5.(×)肺での酸素の取り込みが低下し、経皮的動脈血酸素飽和度は低下していると考えられるが、その値が90%かどうかは測定してみなければわからない。


■Aくん(12歳、男子)は、5歳で気管支喘息と診断され、抗アレルギー薬の服用と副腎皮質ステロイドの吸入をしている。アレルゲンはハウスダストである。Aくんは小学校3年生までは、年に数回の中発作を起こし入院治療をしていた。その後は、月に1回の外来受診で症状はコントロールされ、入院することはなかった。小学校6年生の冬に学校で中発作を起こし、学校に迎えに来た母親とともに救急外来を受診した。気管支拡張薬の点滴静脈内注射でAくんの症状は改善した。Aくんは、医師や看護師の質問には素直に答えているが、心配する母親には「病院に来るほどじゃないんだよ、入院はしないからな」を反抗的な態度をとっている。看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1.なぜそう思うかをAくんに尋ねる。
2.Aくんにではなく母親に症状を尋ねる。
3.母親への態度が適切でないとAくんを叱る。
4.親子関係に問題があるのではないかと母親に伝える。

【正解】1
1.(○)発言の背景にある、Aくんなりの考えを確認する必要がある。
2.(×)Aくんを尊重した態度ではない。
3.(×)Aくんを尊重した態度ではない。まずAくんに発言の理由を確認する必要がある。
4.(×)明確な根拠もないのに、「親子関係に問題がある」などと母親に伝えてはならない。


■Aくん(12歳、男子)は、5歳で気管支喘息と診断され、抗アレルギー薬の服用と副腎皮質ステロイドの吸入をしている。アレルゲンはハウスダストである。Aくんは小学校3年生までは、年に数回の中発作を起こし入院治療をしていた。その後は、月に1回の外来受診で症状はコントロールされ、入院することはなかった。小学校6年生の冬に学校で中発作を起こし、学校に迎えに来た母親とともに救急外来を受診した。Aくんの帰宅に際しての看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1.毎日の食事内容を記録するように伝える。
2.治療の経過を学校に報告しておくと伝える。
3.発作が学校で起こった要因について話し合う。
4.薬を飲み忘れないよう母親に管理してもらうことを勧める。

【正解】3
1.(×)Aくんにとってのアレルゲンはハウスダストなので、食事内容を記録する必要はない。
2.(×)治療の経過は、母親やAくんを通して学校に伝えるようにする。
3.(○)学校での発作前にどんな経験をしたのかを洗い出し、学校で発作が起こらないようにする方法を話し合うことが大切である。
4.(×)Aくんの年齢や病歴(7年)を考えると、Aくん自身が薬物管理を行えるようにすることが大切である。


■入院中の4歳児への倫理的配慮として適切なのはどれか。

1.採血を行う際は「痛くないよ」と励ます。
2.ギプスカットの際は泣かないように伝える。
3.骨髄穿刺の際は親を同席させないようにする。
4.エックス線撮影をする際は事前に本人に説明する。

【正解】4
1.(×)採血の直前に説明する。
2.(×)泣くことを制限しない。ギプスカットの目的や方法を本人にわかりやすく説明し、できるだけ協力を得るようにする。
3.(×)親がいることで安心できるならば親を同席させる。
4.(○)エックス線撮影の際は、事前に本人に説明する。 


■離乳について適切なのはどれか。

1.離乳の開始前に果汁を与える必要がある。
2.離乳の開始時期は生後3か月ころが適切である。
3.離乳を開始して1か月を過ぎたころから1日2回食とする
4.母乳や人工乳を飲まなくなった状態を離乳の完了とする

【正解】3
1.(×)離乳の開始前にスープや重湯など乳汁以外の味に慣れさせる。果汁は甘いので与えすぎない。
2.(×)生後5か月頃で、体重が7kgに達した頃に開始する。
3.(○)離乳を開始して1か月を過ぎたころから1日2回食とする。
4.(×)母乳やミルク以外の固形物から栄養をとれるようになったことを離乳の完了といい、母乳やミルクを同時に飲んでいるかどうかは問わない。


■正期産で正常分娩した分娩直後の母子への対応で優先するのはどれか。

1.母親の清拭
2.新生児の沐浴
3.新生児の身体計測
4.母子のスキンシップ

【正解】4
1.(×)母親の清拭は、分娩後の母親への慰安の意味もあるが、分娩直後に優先することではない。
2.(×)沐浴は低体温となりやすいため、新生児のバイタルサインが安定したことを確認したうえで実施する。
3.(×)新生児の身体計測は、母児対面のあとで実施しても支障はない。
4.(○)出生直後の時間は授乳行動を開始させ、母子の絆を強めるために重要な時間である。


■Aさん、28歳の初産婦。妊娠26週2日。事務の仕事をしている。身長154cm、非妊娠時体重51kg。健康診査時、体重59kg(2週間前から2.5kgの増加)。子宮底長23cm、腹囲78cm。血圧128/80mmHg。尿蛋白(-)、尿糖(±)。浮腫(-)。Hb11.2g/dl、Ht34.0% 。
妊娠経過のアセスメント結果で適切なのはどれか。

1.妊娠貧血
2.妊娠糖尿病
3.過剰な体重増加
4.妊娠高血圧症候群

【正解】3
1.(×)Hb11.0g/dl、Ht33%未満で妊娠貧血と診断される。
2.(×)妊娠糖尿病は、75gOGTT(糖負荷試験)の結果によって診断されるが、Aさんの場合診断の根拠となるデータが不足している。
3.(○)妊娠中期の体重増加の目安は500g/週である。そのため2週間前から2.5kgの増加は過剰である。
4.(×)妊娠高血圧症候群とは、妊娠20週以降、分娩後12週までに高血圧がみられる場合、または高血圧に蛋白尿を伴う場合のいずれかである。Aさんの場合はどちらもあてはまらない。


■Aさん、28歳の初産婦。妊娠26週2日。事務の仕事をしている。身長154cm、非妊娠時体重51kg。健康診査時、体重59kg(2週間前から2.5kgの増加)。子宮底長23cm、腹囲78cm。血圧128/80mmHg。尿蛋白(-)、尿糖(±)。浮腫(-)。Hb11.2g/dl、Ht34.0%

妊娠33週0日。妊娠診査の結果、体重61kg、子宮底長29cm、腹囲85cm。血圧120/76mmHg。尿蛋白(-)、尿糖(-)、浮腫(±)。Aさんは「膝の裏の血管が膨らんで青く浮き出てきました。夕方になると足がとてもだるくなります」と言う。Aさんに必要なのはどれか。

1.体重を減らす。
2.下肢の冷罨法を行う。
3.終日安静臥床で過ごす。
4.弾性ストッキングを着用する。

【正解】4
1.(×)妊娠中の過度な体重増加は症状を悪化させるが、AさんのBMIは25.7で、肥満を示す28.0を超えておらず標準の範囲なので、体重を減らす必要はない。
2.(×)温罨法を行い、下肢の循環を改善させるのがよい。
3.(×)安静臥床の必要はなく、長時間の立位や歩行を避け、短時間でも足を高くして横になるように促す。
4.(○)弾性ストッキングは静脈還流を促進するのに効果的である。


■母子保健法が規定するのはどれか。

1.不妊手術
2.産前産後の休業
3.出産育児一時金
4.新生児訪問指導

【正解】4
1.(×)母体保護法による。
2.(×)労働基準法による。産前6週間(多胎の場合は14週間)、産後8週間の休業が保障されている。
3.(×)医療保険法による。
4.(○)母子保健法による。


■性周期で正しいのはどれか。

1.卵胞はプロゲステロンの作用で発育する。
2.子宮内膜はエストロゲンによって増殖する。
3.排卵後に黄体化ホルモン〈LH〉の分泌が急激に増加する。
4.受精が成立しないと、卵胞は白体を経て黄体になる。

【正解】2
1.(×)卵胞は脳下垂体前葉からの卵胞刺激ホルモン(FSH)の刺激で発育する。
2.(○)成熟卵胞から分泌されるエストロゲンによって子宮内膜は増殖する。
3.(×)黄体化ホルモン(LH)が大量に分泌されることによって排卵が起こる。
4.(×)受精が成立しないと、卵胞は黄体を経て白体になる。


■29歳の男性。会社員。自宅で両親と同居。家族関係は良い。3か月前に業務が変わり、残業が増えた。1か月前から「仕事がつらい」と言うようになった。その頃から、胃部不快、食欲不振、全身倦怠感、不眠が出現した。内科を受診したところ、精神科の受診も勧められた。精神科では抗不安薬と睡眠薬とが処方された。内科で上部消化管内視鏡検査の予約をして帰宅したが、3日後「症状がよくならない、どうしたらよいかわからない。考えると息が苦しくなって座り込んでしまう」と訴えて再受診し、精神科病院の開放病棟に任意入院した。

内視鏡検査の結果、十二指腸潰瘍と診断された。患者の状態はどれか。

1.心身症
2.常動症
3.摂食障害
4.行為障害

【正解】1
1.(○)心身症とは、身体疾患の発症や経過に心理社会的な要因が密接に関与している疾患のことをさす。
2.(×)常動症という用語は一般的には存在しない。
3.(×)摂食障害は、食に関する障害で、神経性食思不振症が代表疾患である。
4.(×)行為障害は、人や動物に対する攻撃性、所有物の破損、嘘をつくことや窃盗、重大な規則違反を起こすなどの行動上の障害である。


■プロセスレコードを記載する目的で正しいのはどれか。

1.患者の病的な言動を特定する。
2.一日の看護の経過を記録に残す。
3.事故につながる可能性のある看護行為を分析する。
4.看護場面における看護師自身の感情の動きに気付く。

【正解】4
1.(×)医師の診断的な記録の目的である。
2.(×)看護記録の目的である。
3.(×)インシデントレポートの目的である。
4.(○)患者との間のコミュニケーションを分析し、看護場面における看護師自身の感情の動きに気づくことを目的とする。


■Aさん(35歳、女性)は、夫と7歳の息子、2歳の娘と4人で暮らしている。ある日、震度6強の地震が起こり、Aさんの家は半壊した。Aさんは、倒れてきた家具の下敷きになるところだったが、何とか免れ、家族は全員かすり傷程度の怪我(けが)で済んだ。被災後、家族は避難所である小学校で生活をしている。

被災して1週間が過ぎた。避難所に派遣された看護師にAさんは、「地震の当日は不安が強く、突然怖くなりドキドキしました。考えがまとまらず、夢を見ているような感覚でした。翌日からはだいぶ落ち着き、日々楽になっている感じがします」と話した。Aさんの状態で最も考えられるのはどれか。

1.心気症
2.身体化障害
3.強迫性障害
4.心的外傷後ストレス反応

【正解】4
1.(×)心気症とは、客観的には身体的異常を認めないのに、頭痛、めまい、脱力感など、主観的に様々な異常を感じて、病気ではないかと気に病むことをさす。
2.(×)身体化障害とは身体的異常を認めないのに、心理的要因によって身体の4カ所以上に痛みがあり、痛み以外にも胃腸症状や性的症状、神経学的症状がみられることをさす。
3.(×)強迫性障害とは、強迫観念や強迫行為によって社会生活に支障をきたしている状態をさす。
4.(○)心的外傷後ストレス反応(PTSD)とは、衝撃的な外傷体験から長い年月を経た後にも、その体験を何度も思い出して恐怖を再体験したり、あるいは思い出さないようにして感情麻痺や集中困難、不眠に悩まされたりすることをいう。患者はいつもその体験に対して過剰な警戒状態にある。


■Aさん(35歳、女性)は、夫と7歳の息子、2歳の娘と4人で暮らしている。ある日、震度6強の地震が起こり、Aさんの家は半壊した。Aさんは、倒れてきた家具の下敷きになるところだったが、何とか免れ、家族は全員かすり傷程度の怪我(けが)で済んだ。被災後、家族は避難所である小学校で生活をしている。

Aさんから、「また地震の日のような状態になってしまうことが不安です。大丈夫でしょうか」と看護師に相談があった。Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。

1.「すぐに受診をした方が良いと思います」
2.「つらい体験は早く忘れるようにしましょう」
3.「誰にでもよいので積極的に自分の体験を話してください」
4.「気分転換にご主人と一緒に家の片付けなどしてはいかがでしょうか」
5.「強いストレスを体験したときには誰もがなり得る正常な反応です」

【正解】5
1.(×)避難所で生活しているため、簡単に受診はできない。まずはAさんの気持ちに寄りそう必要がある。
2.(×)衝撃的な体験を簡単に忘れることはできない。
3.(×)同じように苦しんでいる被災者も多いので、誰にでも相談できるわけではない。
4.(×)地震の被害にあった現場に行くことは気分転換にはならない。
5.(○)Aさんの「大丈夫でしょうか」という不安に向き合った回答である。強いストレスを受けた人が一般的にどんな心理過程をたどるのかを知らせ、Aさんを安心させることが必要である。


■Aさん(35歳、女性)は、夫と7歳の息子、2歳の娘と4人で暮らしている。ある日、震度6強の地震が起こり、Aさんの家は半壊した。Aさんは、倒れてきた家具の下敷きになるところだったが、何とか免れ、家族は全員かすり傷程度の怪我(けが)で済んだ。被災後、家族は避難所である小学校で生活をしている。

Aさんから、「7歳の息子がおねしょをするようになりました。落ち着きがなくなり、まとわりついてきます。2歳の娘の世話で精一杯なのに、息子に対してどう接したらよいでしょう」と看護師に相談があった。Aさんへの看護師の反応で適切なのはどれか。2つ選べ。

1.「兄である自覚をもたせるようにしましょう」
2.「スキンシップを多くとるようにしましょう」
3.「息子さんの状態は気にしない方がよいですよ」
4.「なるべく一人で行動させるなど、自立を促すようにしましょう」
5.「『怖かったね、でももう大丈夫』など、安心させる言葉をかけてください」

【正解】2,5
1.(×)子どもの場合、不安は退行という形をとって出現しやすい。こんなときに兄である自覚をもたせることは、子どもにさらなるストレスを強いることになる。
2.(○)子どもの退行をしっかり受け止めることが大切である。
3.(×)「おねしょ」「落ち着きがない」「まとわりつく」などは、子どもの不安が行動として表現されたものである。
4.(×)「自立を促す」ことは、不安をもっている子どもにさらなるストレスを強いることになる。
5.(○)子どもの不安に寄りそう対応なので適切である。


■日本国内から排除されておらず、ワクチンの2回接種を推進している感染症はどれか。

1.麻疹
2.破傷風
3.ジフテリア
4.急性灰白髄炎

【正解】1
1.(○)日本国内から排除されておらず、ワクチンの2回接種を推進している。
2.(×)破傷風は、4回接種を推奨している。
3.(×)ジフテリアは、4回接種を推奨している。
4.(×)急性灰白髄炎は日本国内から排除されている。


■労働基準法において就業中の妊産婦から請求がなくても使用者が処遇すべきなのはどれか。

1.産前6週間の就業禁止
2.産後6週間の就業禁止
3.深夜業の就業禁止
4.育児時間の確保

【正解】2
1.(×)産前休業は妊婦からの請求が必要である。

2.(○)産後の休業は使用者に義務付けられている。通常は6週間でなく8週間。

3.(×)深夜業の就業禁止は妊婦からの請求が必要である。

4.(×)育児時間については産婦の請求が必要である。


■障害者基本法で正しいのはどれか。

1.目的は障害者の保護である
2.障害者の日が規定されている
3.身体障害と知的障害の2つが対象である
4.公共的施設のバリアフリー化の計画的推進を図ることとされている

【正解】4
1.(×)障害者の自立及び社会参加の支援を目的とする。
2.(×)「障害者の日」は、国連第30回総会における「障害者の権利宣言」がもとになって制定された。
3.(×)身体障害、知的障害の他に精神障害を含む。
4.(○)公共的施設のバリアフリー化の計画的推進を図るとされている。


■15歳から49歳までの女性の年齢別出生率の総和はどれか。

1.総再生産率
2.純再生産率
3.出生率
4.合計特殊出生率

【正解】4
1.(×)総再生産率とは、1人の女子が生涯に産む平均女児数のことである。
2.(×)純再生産率とは総再生産率から死亡する女児を差し引いたもの。
3.(×)出生率とは人口1000人に対する出生数のことである。
4.(○)合計特殊出生率は、15歳から49歳までの女性の年齢別出生数の総和であり、人口が増加するためには2.0以上でなければならない。


■「健やか親子21」の主要課題でないのはどれか。二つ選べ。

1.思春期の保険対策の強化と健康教育の推進。
2.子育ての新たな支えあいと連帯。
3.仕事と家庭の両立支援と働き方の見直し
4.小児保健医療水準を維持・向上させるための環境整備。
5.子供の心の安らかな発達の促進と育児不安の軽減。

【正解】2,3
1.4.5(○)健やか親子21の課題である。その他に「妊娠・出産に関する安全性と快適さの確保と不妊の支援」がある。 2.3(×)どちらも「子供子育て応援プラン」のことである。


■災害派遣医療チーム(DMAT)の活動で最も適切なのはどれか。

1.被災地域内での傷病者の搬送を行う
2.外傷後ストレス障害(PTSD)に対応する
3.長期の継続的な医療を行う
4.被災地の復興を手助けする

【正解】1
1.(○)災害派遣医療チームは、医師、看護師、救急救命士、事務官から構成され、災害や事故現場に駆けつけ、救命医療を提供する医療チームである。
2.(×)
3.(×)
4.(×)


■災害の慢性期(復興期)における避難所内の看護師の役割で最も適切なのはどれか。

1.住宅支援
2.感染予防
3.安全な避難と誘導
4.居住スペースの確保

【正解】2
1.(×)慢性期に必要な支援だが、看護師が行う支援ではない。
2.(○)不衛生な環境や集団生活、被災者の免疫力の低下などから感染症を発症しやすくなる。看護師が介入する必要がある。
3.(×)急性期に必要な支援である。
4.(×)急性期に必要な支援であるが、看護師が率先して行う内容ではない。


■大震災発生後1週、約300人の被災者が小学校の体育館に避難している。この時点で看護師が行う支援として最も適切なのはどれか。

1.災害看護マニュアルの見直し
2.生活の自立支援
3.感染症対策
4.避難訓練

【正解】3
1.(×)災害急性期の課題が収束した段階で行う。
2.(×)災害急性期の課題が収束した段階で行う。
3.(○)劣悪な環境や被災者の免疫力の低下が感染症を引き起こす危険性がある。
4.(×)災害急性期の課題が収束した段階で行う。


■新人看護師は、点滴交換のため複数の患者の輸液ボトルを同一のトレイに乗せ、1人で交換していた。新人看護師が、患者Aさんの輸液ボトルを誤って患者Bさんに交換しようとしていることに先輩看護師が気付いた。再発防止に向けた新人看護師に対する先輩看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1.注意不足が原因だと新人看護師に伝える。
2.インシデントレポートによる報告は不要であると伝える。
3.同一のトレイに乗せる輸液ボトルは5人分までと指導する。
4.ネームバンドと輸液ボトルの氏名を照合するよう指導する。

【正解】4
1.(×)「注意不足が原因」という指導では、再発防止の具体的な指導にならない。
2.(×)インシデントレポートで原因を分析し、スタッフ間で共有して事故防止に努める。
3.(×)ひとつのトレイに複数の患者の輸液ボトルを乗せない。
4.(○)患者誤認の防止として、ネームバンドと輸液ボトルの名前を照合する。


■Aさんは、来日して1年になる外国人で、胃潰瘍による吐血のため一般病棟に入院した。Aさんが入院した知らせを受けて、Aさんの家族が来日し、病棟に見舞いに来た。家族は、Aさんの身の回りの世話を泊まり込みで行うために私物を大量に持ち込んだ。看護師の対応として最も適切なのはどれか。

1.日本では家族の泊まり込みはできないと断る。
2.Aさんと家族が納得できる解決策を話し合う。
3.希望通りAさんの病室に泊まることを許可する。
4.近隣のホテルに泊まって、日中のみ通うよう勧める。

【正解】2
1.(×)Aさんの母国では病人に泊まり込みで付き添うのは当然のことなのかもしれない。まずは家族の思いを受け止めることが大切である。
2.(○)病院のルールの範囲で、Aさんと家族の思いが実現できる方法を検討する。
3.(×)病院のルールの範囲で実現できることを考える。
4.(×)ひとつの提案としてならいいが、Aさんとその家族の意見も聞きつつ解説策を考える。


■近くのものを見る時に最も関与する脳神経は次のどれか。

1.顔面神経
2.動眼神経
3.外転神経
4.三叉神経

【正解】2
1.(×)表情筋の運動に関与する。
2.(○)眼球運動全般、特に内転(寄り目)に関与する。
3.(×)眼球の外転運動に関わる。
4.(×)顔面の知覚に関与する。


■ヤコビー線が通過するのは次のどれか。

1.S7棘突起
2.Th3棘突起
3.L4棘突起
4.S2棘突起

【正解】3
1.(×)L4の棘突起を通る。
2.(×)L4の棘突起を通る。
3.(○)ヤコビー線とは、左右の腸骨稜の最高点を結んだ線で、L4の棘突起を通る。脊柱の交点は腰椎穿刺をするうえでの目印になる。
4.(×)L4の棘突起を通る。


■慢性心不全の治療目標として適切なのはどれか。

1.CTR50%
2.脈拍数120回/分
3.3~5Metsの運動
4.体重の増加

【正解】1
1.(○)CTR(心胸郭比)50%以下を目標とする。
2.(×)脈拍数90回/分以下を目標とする。
3.(×)急性心筋梗塞後の心臓リハビリテーションの目標である。
4.(×)体重増加はうっ血や浮腫を意味している。


■出生前診断について適切なのはどれか。

1.40歳以上の妊婦に義務付けられている。
2.異常があった場合の中絶を前提としている。
3.羊水検査では流産のリスクがある。
4.超音波断層法では、胎児の染色体異常を確認できる。

【正解】3
1.(×)義務ではない。染色体異常の児を出産する確率が高い妊婦で、事前に遺伝カウンセリングを受け、検査に同意した妊婦が対象となる。
2.(×)異常を発見した場合の中絶を前提とした検査ではない。
3.(○)羊水検査では、数%の確率で流産の危険がある。
4.(×)超音波断層法では、胎児の臓器の奇形を確認できる。


■平成23年度の統計のうち、前年度に比べて上昇しているのは次のうちどれか。

1.総人口
2.生産年齢人口の割合
3.出生率
4.老年人口の割合

【正解】4
1.(×)1億2779 万9 千人で減少。
2.(×)63.6%で減少。
3.(×)8.3(人口千対)で減少。
4.(○)23.3%で過去最高。


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