• 公開日: 2014/7/9
  • 更新日: 2018/12/13

医師 対立 敬意

テーマ:医師と看護師

医師と対立

患者への対応をめぐって

7年位前のこと。発熱の前の悪寒を呈していた患者。
すでに体温は38度を超えていたと思います。
主治医に報告するとすぐに解熱の坐薬を使うように指示が出ました。
私はその時、悪寒が収まってから使うほうがいいのではと思い、バトルとなりました。

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「そんなことで反論されたことはない」

その後お互いの意見の根拠を述べるべくあれこれと調べました。
医師も真摯に向き合ってくれました。
しかし納得のいく答えは出ませんでした。
双方の意見そのものを否定する、あるいは肯定する、どちらも学術書からは答えは出ませんでした。
結局そのままになりました。
その時、医師は「自分は10年以上医師として働いている。そんなことで反論されたことはない」と言いました。水掛け論は嫌だったので「私は20年以上白衣を着ている」という言葉は飲み込みました。

忘れられない存在に

それから何年かしてお互いが職場を去るときその医師から言われました。「過去にナースと熱い議論を交わしたのはあなただけだった。敬意を払う。」と。私もその医師のことは忘れられない存在です。それから数年後、NHKの教育TV(医療番組)に解説者として出演されていたその医師を見ました。肩書きも立派になられていました。私はその番組を保存録画して、心の中で応援しつつ過去の自分を振り返っています。

●執筆●薔薇薔薇 さん

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