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看護師のための輸液講座

第22回 CRBSI予防対策は当然のこととして実施されていなければならない!

2011年05月17日 921 アクセス

執筆井上善文
医療法人川崎病院 外科 統括部長
監修日本コヴィディエン株式会社
シングルユース医療機器の製造及び販売、並びにこれらに関連する一切の事業

CRBSIとは、Catheter-related bloodstream infectionの略語で、血管内留置カテーテル関連血流感染症と日本語では表現されています。かつてはCRS:catheter related sepsis、カテーテル敗血症という簡単な用語が使われていたのですが、かなり複雑になりました。さらに、中心静脈カテーテル(central venous catheter:CVC)に関係した感染症という意味で、central line associated bloodstream infection:CLA-BSIという用語も使われるようになっています。

しかし、CLA-BSIの定義では中心静脈カテーテルが挿入されている症例で発生した血流感染をかなり広い範囲で拾い上げることになります。私としては、本来の中心静脈カテーテルそのものに感染して発生した感染症という意味でCRBSIという用語を使っていたいのです。しかし、日本はアメリカの流れに流されやすいので、私の主張は徐々にマイナーな立場になっていくような気もします。

ただし、CLABSIを『中心ライン関連血流感染』という日本語にするのは反対です。やはり『中心静脈ライン関連血流感染』という日本語訳にしないとおかしいでしょう。『中心ライン』って何?ということになるはずですから。正しい日本語を使うべきでしょう。

さて、このCRBSIですが、日本ではもっと重要な感染症として扱う必要があると思います。そして、栄養管理の専門家でもある私としては、輸液の中身も考慮して考えていただきたいと思っています。

CRBSIとは

血管内にカテーテルが留置されている症例で、発熱、白血球増多、核の左方移動、CRP上昇などの感染兆候があり、カテーテル抜去により解熱し、感染兆候も消褪するもの、というのがもともとの定義です。しかし、感染症に関する考え方の進歩?により、この定義もかなり不明瞭になってきていると言わざるをえないでしょう。どんどんややこしくしてしまっていて、逆に、理解しにくい状況になってきてはいないでしょうか。

実は単純に考えて、カテーテルを抜去したらよくなるものがCRBSIであるが、ただし、その感染が引き金となって全身感染症となってしまう場合もある、ということなのだと思っています。その診断基準の中に、抜去したカテーテルの先端培養結果を考慮する、ということで十分だと思います。実際、現場ではこのような考え方で診断されているはずです。NHSN(National Healthcare Safety Network:全米医療安全ネットワーク)の基準などがサーベイランスに用いられていますが・・・。

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